2018年2月4日日曜日

集団フッ素洗口、塗布の中止、 2003年の厚労省ガイドラインとマニュアルの撤回を求めている賛同者一覧


里見 宏先生から以下
ーーー
「集団フッ化物洗口、塗布に反対する医師、歯科医師、研究者の声明」が出されました。(長いのですが全文入っています)
声明
虫歯予防のフッ化物(以下フッ素)応用を推奨する歯科口腔保健法が2011年に成立し、2017年4月現在、同様の歯科保健条例が43道府県(東京、大阪、福井、沖縄を除く)で成立しました。
このような法的背景のもとで保育、幼稚園、小中学校での集団フッ素洗口は急増し、厚労省の平成28年度歯科疾患実態調査によると1)、1-14歳でフッ素洗口の経験者は13.4%、塗布は62.3%に及んでいます。
無効― 平成29年度文科省速報値2)によると、12歳児の65.13%には虫歯がなく、一人平均虫歯
本数は3.34本(平成9年)から0.82本に減少しましたが、フッ素応用と有効性との関係は証明できません。
またフッ素入り歯磨き剤の有効性も証明できません3)。平成28年度に比べて0.02本の減少は、今まで毎年約0.1本であった減少傾向の下げ止まりと言えます。
ところでコクラン報告(http://www.cochranelibrary.com/)4)によると虫歯予防の水道水フッ素添加も、1975年以前の文献調査(16件が対象)では無効とされています。
ほとんどの学童がフッ素入り歯磨き剤を使用している現在、同報告は「歯磨きとフッ素洗口とを併用した効果も有意差がない」としています。
効果が期待できない低感染性疾患の集団予防は時代錯誤であると考えます。
有害― フッ素は環境汚染物質であり、栄養説注1)は権威ある機関により否定されています。
WHOは6歳未満のフッ素洗口を禁忌5)としており、日本薬剤師会は40年以上使用されている試薬から薬品への転換を求めています。
また集団フッ素応用の弊害は急性中毒6)、アレルギー7)、甲状腺機能低下8)、糖尿病9)、がん10)、発育中の脳への影響11,12)など全身に及び、健康な発育を阻害する危険性があります。さらに
腎疾患のある児童は排泄機能が低下しフッ素が体内に蓄積しやすくなります。
倫理、人権― かつてないトップダウン攻勢で教育委員会の態度が急変し、実施率を各学校に競わせる方法は、教育現場に混乱を引き起こす事態となります。現在、集団を対象とした保健政策はフッ素応用だけです。希望しない子へのいじめ、塗布を拒否したのに間違えて実施、反対する学校歯科医(嘱託公務員)が辞退を強要されるなど多くの問題があります。
地域の健康は校医、小児科医師、公衆衛生医師の領域で、適法性や倫理は弁護士の専門です。
日本弁護士連合会は既に、2011年1月に「集団フッ素洗口、塗布の中止を求める意見書」を出しており、さらに2012年6月には「歯科口腔保健の推進に関する基本的事項(案)」についてのパブリックコメントに対する意見を述べています。このような現状を改善するために、私たちは
1.集団フッ素洗口、塗布の中止。
2.2003年の厚労省ガイドラインとマニュアルの撤回を求めます。
声明文には2018年1月31日現在、以下の世話人および賛同者がいます。世話人、賛同者一同  (五十音順)  
        
世話人:秋庭賢司(日本フッ素研究会)町田市、歯科医師
    加藤純二(薬害オンブズパーソン会議・仙台支部)仙台市、内科医師
    里見 宏(元国立保健医療科学院疫学部客員研究員)東京練馬区、公衆衛生学博士
    成田憲一(成田歯科医院)新潟市、歯科医師
    母里啓子(元国立公衆衛生院疫学部感染症室長)横浜市、医師
    山田 真(八王子中央診療所理事長)西東京市、小児科医師
賛同者:青山浩一(ますみクリニック)鹿児島市、内科医師
    阿部とも子(衆議院議員)藤沢市、小児科医
    井村 久(松浦診療所歯科)大阪市、歯科医師
    植木延江(植木歯科医院)八王子市、歯科医師
    太田 暁(太田歯科クリニック)高崎市、歯科医師
    大塚純一(おおつか小児科アレルギー科クリニック)古賀市、小児科医
    数野太一(数野歯科医院)大分市、歯科医師
    川田龍平(東京HIV訴訟原告)千代田区、参議院議員
    木村素子(堀ノ内クリニック)新座市、内科医師
    黒部信一(すずしろ診療所所長)練馬区、小児科医
    近藤 彰(近藤歯科医院)鹿屋市、歯科医師
    佐藤荘太郎(佐藤内科医院)仙台市、医師
    清水央雄(和寒かたくり歯科)北海道和寒町、歯科医師
    杉田育紀(杉田歯科医院)豊橋市、歯科医師
    高木泰子(たから診療所)太田市、医師
    武田 徹(武田歯科医院)名古屋市、歯科医師
    田中慎介(京都大学国際高等教育院準教授、)京都市、発達・障害学等の研究者
    中條幸一(中條幸一デンタルオフィス)仙台市、歯科医師
    津曲雅美(津曲歯科医院)守山市、歯科医師
    中村満雄(元製薬会社社員)霧島市、研究者
    永坂佳規(永坂歯科)岡崎市、歯科医師
    長野昭博(長野歯科医院)三島市、歯科医師
    能勢千鶴子(母と子の健康を守る会)相模原市、医学博士
    浜 六郎(医薬ビジランス研究所)大阪市、医師
    林 敬次(医療問題研究会、はやし小児科)大阪市、小児科医師
    藤 秀敏(ホワイト歯科クリニック)多賀城市、歯科医師
    藤沢貞志(藤沢医院)富山市、内科医師
    堀田宜之(桜ヶ丘病院理事長)熊本市、精神科医師
    松本文六(へつぎ病院)大分市、医師             
    山崎行紀(山崎歯科クリニック)東京都中央区、歯科医師
    山本英彦(大手前整肢学園)大阪市、医師
    渡辺 新(中通総合病院小児科統括科長)秋田市、小児科医
    渡辺充春(渡辺往診歯科)大阪市、歯科医師
解説と注
1. エナメル質表面のフッ素濃度と虫歯予防効果との相関性はないことが示されており、虫歯予防のフッ素応用は歯の脱灰や歯フッ素症等の害作用を前提としています13)。
2. 根拠とされるフルオロアパタイトの生成(フッ素コーティング)は否定され14,15,1617,)、骨と違い細胞のないエナメル質の再生はなく、石灰化はもともと病変注2)です。僅かに期待される
醸酸菌の糖代謝阻害によるフッ素の虫歯予防は、全身の酵素阻害に波及します18)。
3. フッ化物の代謝による骨への蓄積は、平均で成人60%、飲み込み量が多い乳幼児では80%に
及びます19)。
4. 高濃度フッ素入り歯磨き剤注3)などは、一日総フッ素摂取量を増やし、その摂取量の管理が困難な上に、飲み込みを考慮するとフッ素の局所応用とは言えません。
5. 2017,12/22、合衆国の環境団体等が発育中の脳への影響などを指摘し、水道水フッ素化中止を求め環境保護庁を提訴、予備審査注4)を通過し裁判に進行中です。
注1) 石灰化は病変:歯石、血石(歯肉縁下歯石)、唾石、胆石、尿路結石、肺の石灰化など。
フッ化ナトリウムによる骨粗しょうの治療は反って骨を脆くし、現在は処方されていない。カルシウム代謝阻害はフッ素の毒性であり、骨では脱灰と沈着が同時進行する。
注2) 栄養説http://fluoridealert.org/studies/essential-nutrient/
1998,11/18,IOM(米国医学研究所)のKenneth Shine所長と米国栄養科学会Bruce Alberts
会長がテキサス大学Burgstahler化学教授へ回答。フッ素栄養説を否定。CDC(2001)FDA(1990 )NRC(1993)等9機関が栄養(Nutritional Element)を否定。
注3) 2017年フッ素入り歯磨き剤の上限濃度が1500ppmに増加、フッ素入り含嗽液も発売。
注4)  http://fluoridealert.org/content/bulletin_12-22-17/
予備審査(preliminary hearing)は、刑事訴訟における正式の裁判に先立って、当該案件を審理(起訴)するに足る証拠があるか否かを判断する手続きで、その後正式な裁判となる。提訴ではフッ素化中止を求めており、フッ素による様々な病気(関節リウマチ、糖尿病、
甲状腺機能低下、発育中の脳への影響など)や米国では虫歯、歯周病と並び3大口腔疾患の1つとなった歯フッ素症が青年人口の3.6%に及ぶ中度、重度の歯フッ素症被害は補償問題へと波及する可能性がある。  
文献資料
下記以外にも関連文献多数あり。
1 厚労省平成28年度歯科疾患実態調査
2 文科省平成29年度学校保健統計調査速報値
3 フッ素配合歯みがき剤:https://www.lion-dent-health.or.jp/study/statistics/dmft.htm
4 Marinho VCC et al. Cochrane Database of Systematic Reviews 2016, Issue 7.
 F. Brudevold et al , Arch. Oral Biol.Vol.8,pp167-177,1963
5 WHO Techinical report series .846 .1994
6 K.Akiniwa,フッ素による急性中毒の再検討を;フッ素研究,No16.1996 p5-21.
7 Journal of dental medicine 1961.Oct.p190-198
8 Peckham S,et al. Center for Health Services Studies, University of Kent. Kent, UK
J Epidemiol Community Health 2015;0: 1-6.doi:10.1136/jech-2014-204971
9 Kyle Fluegge ,J Water Health.2016Oct;14(5):864-877
10 The informed Prescriber.2002 vol.17 No8-9 p86-93. 2004 vol.19-No8-9p82-91.
11 Ashley J Maline and Chritine Till, Environmental Health 2015 14:17
https://doi.org/10.1186/s12940-015-0003-1
12 Morteza Bashash et al.
https://ehp.niehs.nih.gov/wp-cont…/…/2017/09/EHP655.alt_.pdf
13 F. Brudevold et al , Arch. Oral Biol.Vol.8,pp167-177,1963
14 National Research council (1993), NHANES:1999-2004, Beltran ED et al. CDC (2010) 
15 Fejerskov,O. Caries Res.38:182-191,2004.
16 Featherstone, JDB. (2000). Journal of the American Dental Association 131: 887-899.
17 M.Kakei et al. Journal of Hard Tissue Biology 21[3](2012)p257-266.
18 Yiamouyiannis, Fluoride the Aging Factor; Health Action Press,1986
19 Ekstrand J, Fomon SJ, Ziegler EE, et al. 1994a. Pediatr Res 35(2):157-163(U.S.HHS,PHS,ATSDR,本文p157.2003)

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